
前回の記事では、我が家のハイエースキャンピングカーの年間維持費を公開しました。
その中で少し触れた「8ナンバーと4ナンバーの違い」について、今回はもう少し詳しく掘り下げてみようと思います。

そういえば、キャンピングカーって「8ナンバー」で登録されているものが多いイメージだけど、4ナンバーのキャンピングカーもあるんだよね?

はい、あります。実は我が家も最初は軽自動車の4ナンバーキャンピングカーに乗っていて、その後8ナンバーのハイエースに乗り換えた経緯があります。今回は両方を経験した立場から、制度面と実体験の両方をお伝えできればと思います。
そもそも8ナンバーと4ナンバーって何が違うの?

ナンバープレートの分類番号は車の用途を表していて、8ナンバーは「特殊用途自動車」、4ナンバーは「貨物自動車」に区分されます。
キャンピングカーとして市販されている車の多くは8ナンバーですが、軽自動車ベースのキャンパーなどは4ナンバーのまま登録されているケースも珍しくありません。

え、キャンピングカーなのに「貨物」だったんだ、意外だね。

そう思いますよね。8ナンバーとして登録するには、就寝設備や給排水タンクなど後述する構造要件を満たす必要があるのですが、4ナンバーのキャンピングカーはそこまでの要件を満たさず、ベース車両の貨物スペースを改装しただけ、というケースが多いんです。うちが以前乗っていた軽キャンパーも、まさにこのパターンでした。
8ナンバー登録に必要な構造要件とは?

8ナンバーで登録するには、主に以下のような設備基準を満たす必要があります。
| 設備 | 基準 |
| 就寝設備 | 乗車定員のおよそ1/3以上が横になれること(大人1人あたり180cm×50cm以上) |
| 給水・排水タンク | それぞれ10L以上+使用可能なシンク |
| 調理設備 | コンロ等の調理器具+耐熱・耐火の作業スペース |
| 室内高 | 調理台の高さなどに応じた基準あり |

うちのハイエースは新車で完成車を買ったから、この検査は経験してないんだよね?

はい。中古のバンなどを自分で改造して8ナンバー化する場合は「構造等変更検査」が必要で、期間はおよそ3〜6ヶ月、費用も数十万〜数百万円かかることがあります。
ただ、我が家は今のハイエースも先代のバネットキャンピングカーも、どちらも購入時点でメーカー・ビルダーがすでに8ナンバー登録を済ませた完成車を購入しているので、この検査自体は経験していません。完成車を買う場合は、基本的にこの手間を意識する必要はないと思います。
車検周期の違い ~実は軽4ナンバーだけ例外がある~

車検周期は次のようになっています。
| 区分 | 初回 | 2回目以降 |
| 8ナンバー | 2年 | 2年ごと |
| 4ナンバー(普通・小型貨物) | 2年 | 1年ごと |
| 4ナンバー(軽貨物) | 2年 | 2年ごと |

そういえば、うちが昔乗ってた軽キャンパーも4ナンバーだったけど、車検は2年ごとだった記憶があるんだよね。

いえ、それで合っています!実は4ナンバーの中でも軽自動車だけは特別扱いで、初回2年・以降も2年ごとという、乗用車や8ナンバーと同じサイクルになるんです。1年ごとになるのは、普通・小型サイズの4ナンバー貨物車の場合ですね。

じゃあ、もし普通サイズの4ナンバーキャンピングカーを持ったら、毎年車検に出す手間が増えるってことだよね?

制度上はそうなります。ただ正直に言うと、私自身は普通サイズの4ナンバーキャンピングカーを所有した経験がないので、その「1年ごとの手間」がどれくらいの負担になるかは実感としては分かりません。
ただ、うちのハイエースも車検の年と点検の年を使い分ける「二段構え」の運用をしているので、頻度が増えても、実際にやること自体の負担はそこまで変わらないんじゃないか、とも思っています。詳しくは以下の記事もあわせてご覧ください。
2年間トータルで比べると、車検費用はどうなる?

1年ごとの車検って、1回あたりは2年車検より安いんだろうけど、トータルで見るとどうなのか気になるところだね。

良い視点ですね。車検には必ずかかる「法定費用(自動車重量税・自賠責保険・印紙代)」と、点検料や部品交換など業者ごとに変わる「整備費用」があります。まずは法定費用だけを2年間で揃えて比べてみます。
| 区分 | 重量税 | 自賠責保険 | 印紙代 | 2年間の法定費用合計 |
| 8ナンバー(2年ごと車検1回、車両総重量2t以下の例) | 16,400円 | 19,800円前後 | 2,100円 | 約38,300円 |
| 4ナンバー(1年ごと車検2回、自家用1t以下の例) | 5,200円×2回=10,400円 | 12,850円×2回=25,700円 | 2,100円×2回=4,200円 | 約40,300円 |

意外かもしれませんが、法定費用だけで見ると2年間の合計はどちらも4万円前後とあまり変わりません。4ナンバーは自動車税こそ安いものの、車検のたびに自賠責保険や印紙代が発生するので、法定費用の差は縮まる形になります。
ただし、これはあくまで法定費用だけの比較です。車検にはこれに加えて点検料・技術料・部品交換費用がかかりますが、4ナンバーは「本車検」そのものが毎年発生するので、この整備費用も年1回、8ナンバーの2倍のペースでかかってくることになります。我が家の8ナンバーの実例(車検の年61,800円+点検のみの年24,800円で2年86,600円)のような整備費用がもし4ナンバーで毎年発生するとしたら、トータルでは8ナンバーより高くなる可能性も十分あります。
自動車税の違い ~実は8ナンバーの方が高い~

8ナンバーって、税金面で4ナンバーよりお得っていうイメージがあるけど、実際どうなんだろう?

実は逆で、乗用車(3ナンバー・5ナンバー)と比べれば8ナンバーは安いのですが、貨物車である4ナンバーと比べると話が変わってきます。
| 区分 | 自動車税(年額) |
| 8ナンバー(3,000ccディーゼル、我が家の実例) | 40,800円 |
| 4ナンバー(ハイエースクラス・最大積載量1,000kg) | 16,000円前後 |

4ナンバーの自動車税は「最大積載量」を基準に決まる仕組みで、ハイエースクラスの車両だと年16,000円前後に収まることが多いです。一方の8ナンバーは排気量基準なので、我が家の3,000ccディーゼル車では年40,800円。単純比較すると、4ナンバーの方が8ナンバーのおよそ3〜4割程度に収まる計算になります。
ちなみに自賠責保険は逆に8ナンバーの方がやや高く、24ヶ月分で2,300円ほど4ナンバーより上乗せされます。とはいえ自動車税の差の方が大きいので、トータルで見ると4ナンバーの方が税負担は軽い、というのが実態に近いと思います。
任意保険で気をつけたいポイント

任意保険の基本的な仕組みや、キャンピングカーならではの注意点については、以下の記事で詳しくまとめています。
4ナンバーで感じた「タイヤ選びの制約」

制度面以外で、軽4ナンバーキャンパーに乗っていた頃に感じた実体験もお伝えしておきます。特に困ったのがタイヤ選びでした。
4ナンバー(貨物)は構造上、バン用タイヤしか履けません。乗用車のようなエコタイヤという選択肢がなく、少なからず燃費には悪影響が出ていたと思います。特にスタッドレスタイヤは選べる銘柄・サイズが限られていて、選定にはかなり苦労しました。

税金は安くても、そういう地味な不便さもあるんだね。
乗車定員という決め手 ~軽4ナンバーから8ナンバーへ~

我が家が最終的に8ナンバーのハイエースを選んだ一番の理由は、税金でも車検でもなく「乗車定員」でした。
軽キャンパーの頃は、車内で車中泊できるのが子供と自分の2人までが限界でした。2代目のキャンピングカーからは8ナンバーを選ぶことで、家族3人での車中泊が可能になったんです。

なるほど、税金や車検の頻度より、家族何人で車中泊したいかの方が優先順位が高かったんだね。

そうですね。8ナンバーは構造要件を満たす分、車内は本格的な就寝・水回り設備が確保しやすいので、家族の人数が増えるほどメリットを感じやすいと思います。逆に1〜2人でコンパクトに楽しみたいなら、税金・車検の面で身軽な4ナンバー(特に軽自動車)も十分選択肢になります。
まとめ

8ナンバーと4ナンバー、どちらが「正解」ということはなく、車検の頻度・税金・乗車定員・登録の手間、それぞれに一長一短があります。
我が家は軽4ナンバー→8ナンバーというステップアップを経験しましたが、逆に身軽さを重視して4ナンバーを選び続けるという考え方もあると思います。ご自身のキャンピングカーの使い方に照らし合わせて、選ぶ際の参考にしていただければ嬉しいです。

制度の話だけじゃなく、実際に乗り換えた実感まで聞けて分かりやすかったよ!


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